丸洗いとは着物のドライクリーニングです。襟についたファンデーション、袖口、裾についた皮脂よごれ、油性のよごれを落とします。比較的、軽い汚れに丸洗いをお勧めします。
洋服とは違う高品質の専用溶剤を使用。着物本来の風合いを損なわないよう丁寧に洗います。絞り柄や刺繍、金彩などの特殊加工がしてある着物でも洗うことができます。カビ菌や臭いも落とすことができます。
何度かご着用され薄黒くくすんだ着物は、丸洗いで生地の風合いが戻り、すっきり綺麗になります。
丸洗い前の準備(予洗い)
着物の生地質や箔、刺繍、穴あきなどの状態を点検します。えり、袖口、裾などを部分あらいします。お着物によって、ブラシ、ささらを使い分け、全体の汚れをスッキリきれいにします。
丸洗いの工程
着物を1点づつネットに入れドライクリーニングをおこないます。
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真空低温乾燥機で乾燥します。低温のため縮みを防ぎ、風合いを変えません。
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光を遮断した乾燥室で一昼夜干し、風を通して溶剤の成分や匂いを除去します。
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プレス職人がふっくらとお着物を仕上げを致します。
クリーニングの品質、+仕上げのプレス技術も着物が綺麗に仕上がるための重要な要素です。
丸洗いと汗抜きの違い
「丸洗い」は油性の汚れを落とすことは得意です。けれども水を使用しないため、水性の汗よごれや汗、きついよごれは落とすことができません。また、汗染みも完全除去できません。
「汗抜き加工」は脇や帯下など、汗を吸っている箇所に細かい霧を吹きかけ、汗が浮いてきたのを確認して汗部分を洗い流します。部分仕上げをして風合いを整えます。
汗抜きは毎回、衣替え時期には丸洗いと汗抜きの併用がお勧めです。
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