「孫の着物姿が見られてよかった」
「おばあちゃんに着物姿を見せることができてよかった」
おかもと呉服店は
お客様に寄り添い、着物に込められた思いを
ご一緒に守り受け継いでいく呉服店です。
創業100余年の歴史
明治43年、おかもと呉服店は富山県魚津市で岡本長次郎によって創業されました。
その後、大火により店舗を消失するという惨事を経験しながらもそれを乗り越え、創業以来100有余年の長きに渡り、私たちはお客様との信用、問屋様との信用双方を大切にしおかもと呉服店を受け継いで参りました。
その信用を築くために頑なに創業者 岡本長次郎が貫いたことは、お客様に対して利益追及に走らず、お客様にとって「本当に必要なもの以外は売らない」ということ。
そしてお客様だけでなく問屋様に対してもその信念を貫き、出産手形と言われる10ヶ月後に問屋への掛売り方法が通例だった着物業界の中で、「米びつが空っぽでも問屋に支払え!」と徹底した仕入れ翌月現金払いを貫き通しました。
それはなぜか?
お客様の為に、問屋との信頼関係を築き、問屋が一番良いものを持って来てくれる店になる。
そう、全てはお客様の為だったのです。
この長次郎の信念は今もおかもと呉服店の「礎」として大切に受け継がれています。
継ぐつもりはなかった…
そんな、今ではおかもと呉服店3代目店主の私も、最初から継ぐことを決めていたわけではありませんでした。
幼い頃から着物に囲まれた生活をしてはいましたが、社会人になっても継ぐということは考えたことはなく、県外で仕事をしていました。
しかし、平成15年にお店を切り盛りしていた母が病気になったことがきっかけで帰郷し、母が治るまでだけならばと毎日着物を着る中で、大きな気持ちの変化が私の中で生まれていきました。
祖母の帯が教えてくれた
毎日着物を着る中でいつも身につけていたのが祖母の代から母へ、母の代から私へと受け継がれてきた帯でした。
最初は着物というのはきちんとお手入れをすれば長持ちがするのね。という程度の気持ちだったのですが、徐々に感じたのは祖母に守られているという感覚でした。
呉服店の娘とはいえ、仕事としてお客様と着物のお話などしたこともなく、またわからないことも多く、くじけそうになる時も当時は沢山ありました。
でも、その度に祖母が、そして母が、この帯を締め、お客様にとって最高の着物をお届けするために店に立ってきたことを思うと不思議と心が癒され乗り越えることができたのです。
私はその時に「これが着物なのではないだろうか」そう思ったのです。
私は帯に救われたのではなく、ひたむきに受け継いできた祖母の想い、母の想いを帯から受け取り、その想いに守られていたのです。
それに気づいたときが、私がおかもと呉服店を継ぐことを決意した時でした。
想いを大切に
その想いこそが着物であることに気づいた私は、何気なく見ていた祖母と母のしていたことは着物の販売ではなく、想いを受け継ぐお手伝いであることに気づきました。
私たちおかもと呉服店は、お客様が着物をお求めになる時、お直しをされる時、
なぜこのお着物をお求めになったのか?
なぜこのお着物を受け継がれたのか?
一枚、一枚の着物に込められている、お客様の想いに寄り添うことを何よりも大切にしています。
「想いを紡ぐ」「想いを纏う」
着物は日本文化。
それでは、日本文化とは何か?
私たちおかもと呉服店は、一反の着物を仕上がるまでの、妥協なく情熱を注ぐひたむきな匠の想い。
そして、その着物を
纏う想い。
受け継ぐ想い。
受け継がれる想い。
その紡ぎ紡がれる想いこそが私たち日本人が着物を通して、決して無くしてはならない日本文化であると考えています。
着物を纏うとは、「想い」を纏うこと。
想いを纏い、想いを紡ぐ
そのかけがえなき日本文化を守り抜く。
それが、おかもと呉服店です。